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ASAメールvol.230 2024年11月16日

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  「ベートーヴェンの歓喜と苦悩の生涯を学ぶ」 T ・ M / I ・ R ベートーヴェン。名前はもちろん、肖像画を音楽室で見たことがある方も多いのではないでしょうか? 1770 年代ドイツで生まれ、錚々たる名曲を数多く作曲してきた人ですね。私も小学生の頃に、音楽の授業で知りました。そこで、みなさんはベートーヴェンについてどれくらいご存じでしょうか。音楽がすごく好きな方は詳しく知っているのかもしれないし、名前と「ダダダダーン」という部分しか知らないという方もいるかもしれません。私もその一人でした。ベートーヴェンについて少し調べたので、紹介させてください。ベートーヴェンは、ハイドン、モーツァルトと並んで「ウィーン古典派」を代表する音楽家です。宮廷の音楽家であった父のもとで、音楽家になるための教育を受けて育ち、オーストリア東部にある首都ウィーンで、ピアニスト、作曲家として注目を集めるようになりました。 このような歴史を経たベートーヴェンですが、現在、「ベートーヴェンと『歓喜の歌』展」が創価大学中央教育棟 1 階エントランスで開催されています。これは「第九」初演 200 周年を記念した展示で、創価大学が所蔵する貴重なベートーヴェン自筆の書簡や、彼に影響を与えた様々な人物との手紙など、私たちが普段目にすることのない資料が紹介されています。 T ・ M ▷本学創立者も「自分の過酷な運命と戦いながら、その偉大な人生を切り拓いた」と語っており、展示を通して、私はこれまでベートーヴェンについて、有名な音楽家であるという程度の知識しかありませんでしたが、ベートーヴェンがどれほど多くの人々と関わり、影響を受け与えてきたか、その生涯にとても感銘を受けました。 I ・ R ▷私は、ベートーヴェンの遺書がとても印象に残りました。耳の聞こえなくなったベートーヴェンがその時、感じていた苦しみや嘆きが遺書となって、今を生きる私たちにまで訴えかけてくるようなものを感じました。 ベートーヴェンの歓喜と苦悩、その人生の軌跡を、ぜひ皆さんも感じに行ってみてください。 この展示と合わせて、八王子駅前にあるくまざわ書店 5 階で、学生が選んだベートーヴェンに関する書籍が並ぶ、学生選書の特設コーナーが設けられています。それぞれの書籍には、学生がその魅力について書いたカードが添えられており、どれも

ASAメールvol.229 2024年10月16日

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  「八王子の歴史と文化を子どもたちに」 Y ・ K みなさんは学校給食の思い出がありますか。私は月に一度だけ出る揚げパンが大好きでした。10年以上前の出来事でも、給食だと意外と覚えているものですよね。実は現在、八王子市の学校給食では、八王子の桑を使ったメニューが提供されています。その中の一つに、桑パウダーをかけた揚げパンがあり、私もその揚げパンと給食に出ている桑ソースを試食したことがありますが、本当に美味しく、子どもにも食べやすい味だったと覚えています。八王子はかつて「桑都」と呼ばれるほど桑が盛んな街でした。しかし、今の小学生の親世代には、その歴史を知らない方も多いそうです。そこで、学校給食を通して、子どもたちとその親御さんに八王子の桑の歴史や文化を知ってもらいたいという思いが込められているのです。さらに、給食は小学生にとって最も身近なものですよね。毎日食べる給食を通して、自然と八王子の歴史や食文化に触れ、未来の子どもたちにその文化を繋いでいってほしいという素敵な思いが込められています。このことをもっと多くの人に知ってもらいたいものです。また、給食は将来大人になったときにも記憶に残るものなので、今の小学生たちもいつか思い出してほしいなと思います。驚くことに、桑を使った郷土料理が居酒屋のメニューとして提供されているところもあるそうです。居酒屋は利用者の年齢層が幅広いため、より多くの人に桑を使った郷土料理を知ってもらうきっかけになりますね。機会があれば、ぜひ調べてみてください。今回の取材を通して、八王子市のみなさんが桑都の歴史と文化を大切にしていること、そしてそれを学校給食という形で伝えていることに感心しました。

ASAメールvol.228 2024年9月16日

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  戦争が語り継がれていく  A ・ Y 今回は、今月 100 歳を迎えた佐藤子之吉 ( さとうねのきち ) さんにシベリアでの抑留生活について取材させていただきました。子之吉さんは、昭和 19 年の 10 月に青森県の野戦重砲兵に所属し、シベリアではそろばんをひたすらはじいてノルマ計算をする事務室勤務を行っていたとお聞きしました。私が想像していた暴力的な所ではなく、早く帰るために作業を手伝ったソ連の将校もいたそうです。取材の内容をより理解するために「ラーゲリより愛を込めて」という映画を見るとどのような状況だったのかが分かると教えてくださり、実際に見てみると子之吉さんが仰っていたことが数々のシーンで理解することができ、当時の状況をより想像しやすくなりました。例えば、「ダモイ」 = 帰ることを望みながら生きていくところが映画でも現されており、子之吉さんは 1 日に 30 ~ 40km 歩かされたと仰っていました。倒れたり、亡くなってしまうかもしれないという厳しい日々を送っていたと知り、私が特に印象的であったのは子之吉さんが日本に帰国した年月日をしっかりと言葉にして仰っていたところであり、衣食住すべてが厳しい中耐えてきた心の強さを感じたとともに、何年もの待ち望んでいた帰国ができた喜びが伝わってきました。また、当時の一日一食であった黒パンの忘れられない味をもう食べることができないという悲しみも伝わりました。私は創価大学の沖縄県人会の一員として、多くの人に沖縄戦について知ってもらうため、 1 年生を中心に毎年行われる劇に参加したことがあり、テーマから劇の内容をみんなで決めていく中で、平和について考えさせられ、相手を思いやる気持ちが大切だと改めて感じた機会になりました。その経験から、大勢の人の命が失われていく悲しさや手段を選ばずに人を殺していた戦争の恐ろしさを改めて理解し、それだけではなく、希望を持って生きることの大切さや幸せな日々を送れるありがたみも再確認することができました。 子之吉さんが過ごしてきた 100 年という人生の重みを感じたとともに、これからの長い人生で様々な学びを得ながら過ごしていきたいと思います。 同じ歴史を繰り返さないように  Y ・ K    私たち学生ライター部は、 8 月 19 日に佐藤 子之吉(さとう ねのきち)さんに取材させていただきました。佐

ASAメールvol.227 2024年8月16日

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  「桑の日のイベントをより楽しむために」 A ・ Y   今回は、日本社会福祉教育学会の年次大会「 SDGs と社会福祉教育」が八王子で開催されることについて取材させていただきました。広く福祉やその教育についてを周知したいという趣旨で、駅前を会場として八王子の地域住民が多く参加できる機会となっています。また、八王子市民は無料で参加することができるため、是非多くの方が足を運んでいただけたらなと思います。私が通っている創価大学の教授がシンポジウムを行い、文学部や経営学部、理工学部といったジャンルの違うゼミの活動を知ることができるところも魅力だと感じます。そして、福祉やそれぞれのゼミの活動を知り、 2 日目は 9( く ) 月 8( わ ) 日ということから桑の日のイベントが八王子で行われ、それぞれのゼミの活動を知るだけでなく、展示も楽しめる日となっています。 今回の取材では、人口が減少していく世の中で福祉に限らず、地域に参加し集まることの意義を知ってもらうことで考えてくれる価値のある人材を育てたい、若い人が来て街でいろんな活動をして欲しいという想いがあることを知りました。また、八王子市民をターゲットとしたのは、大きく 2 つありました。まず、人を大切に、物などを使い捨てしない社会を大切にしようということ、引きこもりの方や障害のある方も一緒に働いて誰一人取り残さない社会をつくろうといった考えがあることを学びました。私は、高齢化が進んでいく社会でなぜ若い世代や現役世代をターゲットとしていたのか疑問だったため質問をしたのですが、時代が変わっていく中で精神疾患の方が増えてきたそうです。 1 回患ってしまったら…といった考えをなくし、その方々にもチャンスはある・受け入れていく社会をつくろうという意識が高まったことにより、世代を括らずにみんなで学んでいく機会をつくったとお聞きしました。私の所属しているゼミは地域での活動が多く、社会福祉に関わる様々な方々とお会いして学ぶ機会が魅力なのですが、お会いしたほとんどの方が活き活きとして活動や仕事に誇りを持っていたり、地元ではない地域で貢献したりすることを何度も重ねることでその地域の魅力を大きくしているのだなと感じました。 9 月 7 日の八王子で行われる「 SDGs と社会福祉教育」に無料で参加できるということで、 ASA メール

ASAメールvol.225 2024年6月16日

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  「 5 年ぶりの七夕祭り開催!」 今回は 5 年ぶりに開催される八王子七夕祭りについて取材させていただきました。今年で 19 回目となる七夕祭りは、八王子駅三和会、駅前銀座、パーク壱番街の三商店会共同で行われます。なんといっても七夕は夏の風物詩です。実はこの七夕祭りには学生ライター部の私たちも浴衣を着て参加させていただきます。お祭りには行ったことは何度かありますが、主催者側として参加するのは人生で初めてなのでとても楽しみです。そして、なんと今回は人力車に無料で乗ることができます。人力車といえば浅草のイメージが強いですが、乗ったことがない方がほとんどではないでしょうか。そんな方々に是非、人力車に乗っていただきたいなと思います。また、ポップコーンの無料プレゼント、ガチャガチャのガチャポンも無料ですることができ、小さなお子様やファミリー層の方々にも楽しんでもらえるのではないでしょうか。 今まで考えたことはなかったのですが、商店街のイベントをすることで、商店街にある個々のお店が一緒に協力する機会を作ることができ、七夕祭りといった目に見えるものでお互いの活力を高めあうことができるということを知りました。また、こういった大きなイベントは商店街にとって、とても意味のあるものであることも気づくことができました。イベントを通して町おこしをすることができるので、七夕祭りを通してもっとたくさんの方々に八王子の魅了を知ってもらいたいなと思います。 今回の七夕祭りは子どもたちが中心になって楽しむことができるイベントになっています。やはり、子どもたちが喜ぶ町には活気があります。子どもたちが元気に遊んでいる姿を見ると自然と癒されますよね。こういった直接的なかたちで地域に貢献できるイベントに参加させてもらえることもすごくありがたく思いますし、みなさんにも年齢問わずたくさんの方々に是非この七夕祭りに来ていただきたいなと思います。 今回、七夕まつりの取材に参加させていただきました。当日、私は浴衣を着て商店街を盛り上げていく 1 人として参加するため、とても楽しみにしています。今年の第 19 回七夕まつりは 5 年ぶりの開催とのことで、多くの方が足を運ぶイベントになると思います。 取材の中での魅力を感じたポイントとしては、浅草からも来てくださる人力車が無料、普通 300 円以上はするガチ

ASAメールvol.224 2024年5月16日

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  「オレンジ色の花で彩る町」 Y ・ H   今回は、高齢者あんしん相談センターの方々とお話をさせていただきました。認知症の方たちやその家族への取り組みについて多くのことを学ぶことが出来たと感じています。まず、認知症支援のカラーがオレンジであることを初めて知りました。江戸時代の陶工・酒井田柿右衛門が作った赤絵磁器が海外で評価を得たこと、認知症サポーターの理念や活動が日本から世界に広がってほしいという思いから、名前にある柿の色のオレンジに決まったそうです。他にも、温かさを感じるオレンジ色には「手助けします」という意味があると知り、認知症の方、その家族を社会全体で温かく支援していくという思いが伝わる素敵な色だなと感じました。 私が特に関心を持った取り組みは、オレンジガーデニングプロジェクトです。オレンジガーデニングプロジェクトとは、認知症支援のシンボルカラーであるオレンジ色の花で町の花壇を彩らせる取り組みで、9月21日の「世界アルツハイマーデー」に合わせて開催されているそうです。このイベントの特徴の1つが参加のしやすさで、体を動かすことが難しくタスキリレーには参加が出来ない高齢者の方でも気軽に参加が出来るとのことでした。そして、認知症の当事者の方との作業は、交流を深めたりつながりを作ったりするだけではなく、認知症に対する理解を高めることにも大きく貢献すると考えました。町で花を植えている人たちを見かけたとき、オレンジ色の花が沢山咲いていたとき、きっと多くの人が気に留め、何の活動であるのかと関心を持つと思ったからです。さらに、花の鑑賞には脳の活動に様々な影響を与えるそうです。花には、心理的・生理的に生じたストレスを緩和させたりネガティブな情動を減少させたりするという癒し効果があるのです。場合によっては非日常の体験で楽しさを感じることが出来たり、他者との交流に心温かくなったりするこの活動がもたらす意味は大きいです。多くの人が参加することによって地域のつながりができることも魅力の1つであると考えました。  今回の話で、オレンジガーデニングプロジェクトは、認知症の普及・啓発だけでなく癒しの効果も併せ持つ魅力にあふれた取り組みだと学ぶことが出来ました。気軽に参加が出来るこの取り組みをもっと多くの方に知ってもらい、参加者が増えていけばいいなと感じています。まずは、地域の

ASAメールvol.222 2024年3月16日

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 「3年間の感謝を込めて」 皆さん、こんにちは。学生ライター部の U ・ I です。大学の卒業が無事決まり、学生ライターとして記事を書くのはこの号が最後になります。私は二年生の春に学生ライター部へ入り、色んな人達と出会い、取材し、自分の視野を広げることが出来ました。今回は、その三年間の振り返りとして記事を書かせていただきます。 ライター部には「文章を書くことが好きだから」という理由で入部したものの、初めての取材では緊張して上手く話せないし、記事もこれでいいのかなと不安いっぱいでした。それでも取材を重ねていく中で様々な人たちと出会い、八王子市の魅力、八王子市民が八王子市民のために頑張っている姿を見聞きして、八王子への愛を感じました。毎回の取材は本当に楽しくて、学びがあって、人と接するたびに新しい考えと八王子の魅力にときめかされます。すごく素敵な活動を三年間もやらせていただいたことに感謝です。また、読者の方からメッセージをいただくこともあり、とても励みになっていました。本当にありがとうございます。皆さんと出会ったことで、私も八王子にいたい、私も八王子の方のために何かできないかな、と強く思うようになりました。そんな中で人間の幸せの基盤には健康が欠かせないと話してくれた八王子市のある会社に就職することが決まりました。その会社で、八王子市民の方はもちろん、多くの方々の幸せの基盤になれるように働いていきます。 記事を読んでくださった読者の皆さん、取材に応じてくださった方、そして三年間一番お世話になった ASA メールさん、本当にありがとうございました。学生ライター部としての U ・ I はいなくなってしまいますが、一人の社会人として、八王子市民として頑張ってまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。