ASAメールvol.237 2025年6月16日 七夕飾り
短冊に願いを書く七夕。
「何をお願いしようかな」と迷うその時間は、ちょっとした心の整理のようでもあります。
今回ご紹介するのは、そんな七夕にまつわる4つの物語。
夢いっぱいの願い、美味しいものへの情熱、昔と今の自分を見つめる視点、人と人をつなぐ想い——
さまざまな願いの形に触れて、あなたも今年、久しぶりに短冊に何か書いてみたくなるかもしれません。
「お願い事がいっぱい」Y・H
もうすぐ七夕がやってきますね。みなさんはどのような七夕の思い出がありますか?私はやはり、短冊にお願い事を書いたことです。年を重ねるにつれ短冊を書くことはなくなってきましたが、今年は久しぶりに書いてみました。今回は書いたお願い事を紹介しようと思います!
私のお願い事は2つです。1つ目は、「欲しいもの、いっぱい。欲しい」です。皆さんは、今何か欲しいものはありますか?私は欲しいものがいっぱいあります。例えば、かわいい夏服やアクセサリー、キャラクターグッズなどです。季節の変わり目はいつも夏に向けて新しいものが欲しくなってしまいます。このように欲しいものはいっぱいありますが、節約のためなかなか買うのをためらってしまい結果的にいつも買えずにいます。しかし、私は最近新しくアルバイトを始めました。お金も貯まってこの願い事はかなう予感がしています(笑)2つ目は、「美味しいエビ料理食べたい」です。このことから分かるように私はエビが大好きです!名古屋出身ということも関係しているのでしょうか。エビフライにエビマヨ、エビかつ、海老天、どれも美味しいですよね。家でもエビ料理を作りますが、たまにはお店の美味しいものも食べたくなってしまいます。都心の方にはエビを専門としているお店があることをみなさんご存じですか?エビ好きにはたまらない空間です!私はまだ行ったことがないのですが、いつか必ず行きたいです!
また、友人にもお願い事を聞いてみました!友人は「くじ運を上げたい」でした。1番くじを引くことが好きな彼女らしいお願いごとです。1番くじは、コンビニなどで販売され、キャラクターグッズが当たるハズレ無しのくじ引きです。A賞の上位賞からG賞の下位賞まであり、様々なものをゲットできます。魅力的なものをゲットできた時の喜びは言葉にできないほどで、彼女はいつも満面の笑みです。9月には彼女が好きなキャラクターの1番くじが発売されます。その時までにくじ運を最大限に高め、最高のものをゲットできるといいですね。
短冊に書いたことを聞くことはプライベートなことなのでなかなかありませんが、今回初めて聞いてみて、その人らしさが出て面白いなと感じました。価値観や趣味、欲望など個人が抱く感情すべてが反映されるのが短冊なのかなとも感じます。もっといろんな人にも聞いてみたいと思いました。七夕に向け、今年はみなさんも何かお願い事をしてみてはいかがでしょうか?
「あの日の願いと、今の願い」 I.R
みなさんは七夕に、どんな願いごとをしますか?最近、私は「今と昔で願いの内容ってずいぶん変わったな」と気づく出来事がありました。きっかけは、去年の七夕に参加した地域のイベントです。それまでの私は、七夕という日をなんとなく過ごしていて、短冊に願いごとを書く機会もほとんどありませんでした。でもそのイベントに参加したことで、「昔はどんな願いをしていたんだろう?」と、ふと思い出すようになりました。今、もし願いを書くとしたら「健康に過ごせて、大学生活でたくさん素敵な思い出ができますように」。現実的だけど、今の自分にとって本当に大切なことだなと思います。でも、小学生の頃は違いました。「〇〇くんと両思いになれますように」とか「お金持ちになれますように」なんて、叶うかどうかもわからないような、でもとてもキラキラした願いごとを書いていたような気がします。今の小学生はどんな願いごとをするのか、私たちの頃とは違うのかとても気になりますね。家族にも最近、「七夕にどんな願いする?」と聞いてみました。すると、「健康のために体重が落ちますように」「受験合格しますように」など、今の自分に向き合った、しっかりとした願いが返ってきました。それを聞いて、「みんな今の自分をちゃんと見つめてるんだな」と感じました。でも一方で、もっと夢みたいなことを願ってもいいんじゃないかなとも思います。七夕は、叶うかどうかじゃなくて「願うこと」そのものが大事な日だと私は思います。そして七夕は、短冊を書くだけじゃなく、人と人がつながれる日でもあります。イベントで初めて出会った人たちと交流できたように、願いを通して誰かのことを想ったり、自分を見つめ直せる、そんなやさしくて希望にあふれた日だと感じています。毎年通り過ぎてしまいがちな日でも、一度立ち止まって、意味を考えてみる。そうすることで、なんでもない一日が、自分にとって特別な一日に変わるんじゃないかなと私は思っています。皆さんにとって素敵な七夕になりますように。
「短冊に込める、一人一人の思い」T・M
夏のイベントといえば、お祭りや花火などさまざまありますが、日本の伝統的な行事のひとつに「七夕」がありますよね。八王子でも毎年この時期に七夕のイベントが行われていて、地域の方々に親しまれています。
今回注目したいのは、七夕といえば欠かせない「短冊」についてです。皆さんは短冊にどんな願い事を書きますか?私は学生ということもあり、「テストがうまくいきますように」など、勉強に関するお願いごとを書くだろうなと思います。
友人や家族と「どんなお願いをする?」という話をしていたところ、「健康第一」や「元気で過ごせますように」といった願いが多く挙がりました。「健康じゃなきゃ、何もできないからね」といった声もあり、なるほどなと思いました。
また、看護師を目指している友人は、「人のためになる看護師になれますように」と短冊に書くそうで、とても素敵な願いだなと感じました。こうしていろんな人の願いを聞いていると、それぞれの立場や想いが込められていて、とても心が温まります。
一方で、「もっと夢みたいな願いも見てみたいな」とも思いました。たとえば「空を飛びたい!」とか、そんなちょっと非現実的だけどワクワクするような願いも、短冊ならではの楽しみ方ではないでしょうか。
そして、今年も7月6日(日)には、八王子駅周辺の商店街で「七夕ふれあい縁日」が開催されます。このイベントでもたくさんの短冊が飾られる予定です。人それぞれの願いが詰まった短冊は、見ているだけでも楽しく、ほっこりした気持ちになれます。
ぜひ、皆さんも自分の願いを短冊に書いて、七夕の雰囲気を楽しんでみてください。
『夢と願い』T·S
七夕、人は笹竹に願いをかけて吊るす。短冊は鴨川の友禅流しのように、風に吹かれながら虹色にゆらめく。
正直、「願い事を短冊に託す」という行為の真価を私はよく理解していない。私は幼い頃から夢を持てなかった。卒園に際し、各々の夢を絵で描くことになった。しかし、私は何も思いつかず、周りの子たちの無邪気で、時に荒唐無稽な願い事をすらすらと書き付ける様を見て、自分はおかしいんだ、何とか夢を見つけなきゃ、と嫌々、父のパン屋(当時は理解してなかったが、父はあくまで支店長でしかなかった)を継ぐのが夢だ、と周りに取り繕っていた。
夢が無いのは今も変わっていない。夢も期待も、過去から来るものであり、自身への肯定の上に成り立つものだろう。しかし、願いを天に、見えない超越的な存在に託すというのであれば、例えば犬になりたい、といった常識や人為では不可能なことでも受け入れられる余白がある、ということでもある。そう考えれば、荒唐無稽でも、馬鹿げていても、マッチの火の陽炎のような儚いものでも、隔たりを越えて愛を貫いたあの二つの星に祈りをこめてもよいのだ。そう思えばあの頃の自分も少しは気が楽になったのかな、と思う。
【読者投稿作品紹介】
今回は、平岡町のK様から届いた、「新聞ちぎり絵」を2点ご紹介します!
1枚目は、ピカソの《赤い牛頭のある静物》(1938年)をもとにした作品。色とりどりの紙をちぎって貼ることで、ユニークな牛の表情がとても印象的に仕上がっています。大胆な構成と色使いが、新聞紙ならではの風合いと見事にマッチしていますね。
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