ASAメールvol.224 2024年5月16日

 


「オレンジ色の花で彩る町」YH

  今回は、高齢者あんしん相談センターの方々とお話をさせていただきました。認知症の方たちやその家族への取り組みについて多くのことを学ぶことが出来たと感じています。まず、認知症支援のカラーがオレンジであることを初めて知りました。江戸時代の陶工・酒井田柿右衛門が作った赤絵磁器が海外で評価を得たこと、認知症サポーターの理念や活動が日本から世界に広がってほしいという思いから、名前にある柿の色のオレンジに決まったそうです。他にも、温かさを感じるオレンジ色には「手助けします」という意味があると知り、認知症の方、その家族を社会全体で温かく支援していくという思いが伝わる素敵な色だなと感じました。

私が特に関心を持った取り組みは、オレンジガーデニングプロジェクトです。オレンジガーデニングプロジェクトとは、認知症支援のシンボルカラーであるオレンジ色の花で町の花壇を彩らせる取り組みで、9月21日の「世界アルツハイマーデー」に合わせて開催されているそうです。このイベントの特徴の1つが参加のしやすさで、体を動かすことが難しくタスキリレーには参加が出来ない高齢者の方でも気軽に参加が出来るとのことでした。そして、認知症の当事者の方との作業は、交流を深めたりつながりを作ったりするだけではなく、認知症に対する理解を高めることにも大きく貢献すると考えました。町で花を植えている人たちを見かけたとき、オレンジ色の花が沢山咲いていたとき、きっと多くの人が気に留め、何の活動であるのかと関心を持つと思ったからです。さらに、花の鑑賞には脳の活動に様々な影響を与えるそうです。花には、心理的・生理的に生じたストレスを緩和させたりネガティブな情動を減少させたりするという癒し効果があるのです。場合によっては非日常の体験で楽しさを感じることが出来たり、他者との交流に心温かくなったりするこの活動がもたらす意味は大きいです。多くの人が参加することによって地域のつながりができることも魅力の1つであると考えました。

 今回の話で、オレンジガーデニングプロジェクトは、認知症の普及・啓発だけでなく癒しの効果も併せ持つ魅力にあふれた取り組みだと学ぶことが出来ました。気軽に参加が出来るこの取り組みをもっと多くの方に知ってもらい、参加者が増えていけばいいなと感じています。まずは、地域の身近なイベントに参加してみることが認知症啓発の第一歩になると学んだので、自身も機会があればオレンジ色の花を植え、認知症の普及・啓発に貢献したいです。


『安心して暮らせる地域に』AY

   RUN伴八王子の取材に参加させていただきました。今回の取材は気づかされたことばかりでした。特に、高齢者あんしん相談センター追分(地域包括支援センター追分)菊地さんが仰った「認知症の方は地域に多くいる」、地域(スーパーなど)に出たくても周りの目を気にしてしまい抵抗があるという事を改めて理解することができました。私の中で障害者や高齢者は施設に入居しているイメージが強く、身近にいるという認識があまりありませんでしたが、取材後に認知症について考えたり、授業で習った事を思い出していくうちに気が付いたことがありました。

上京して大学へ通うために、下宿させてもらっている80歳の大伯母の事です。大伯母と一緒に暮らしている中で、物忘れや同じ話を繰り返す事が、最近増えてきているような気がします。学校やバイトから何時くらいに帰るかを前日に伝えると、翌日には忘れていて、最初は「あれ、忘れてたのか。そういう時もあるか」という感覚で気にしてなかったのですが、そういう事が少し増えてきたので、当日に伝えるようにしています。何回か聞かれることもあり、その度に伝える事もあります。

 今回の取材で、私の身近に感じることがあるなと気づいたとともに、地域に参加できるよう周りのサポートが重要というのを様々な取り組みから知ることができました。そして、まずは認知症についての理解があることで私たちも接しやすくなると考え、今回のような専門職の方と交流しながら学ぶというのを大事にしていきたいです。また、大伯母だけでなく他の方と接する際にも不安を抱えないように「大丈夫ですよ」という声かけや雰囲気を作っていき、認知症の方も安心して暮らせるための1歩になればと思っています

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