ASAメールvol.212 2023年5月16日 第10回八王子一坪パンまつり

 



「一坪から始まる福祉貢献『パンまつり』」U・I

皆さん、こんにちは。UIです。突然ですが、皆さん、パンはお好きですか?615日から620日の6日間、日替わりでパン屋さんがやってくるイベント「八王子一坪パンまつり」が開催されます。なんと今年で開催10回目ということで、主催者である賀澤志帆さんに取材をさせていただきました。今年もやるんだ、と毎年の楽しみの一つになっているファンの方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。賀澤さんは、「地域の方とお店の絆を深めることはもちろん、小さくても社会に役立てることの証明をし、皆の力で地域の問題を解決したい」と笑顔で語ってくださいました。

一坪パンまつりはチャレンジショップはちチャレを知ってもらうこと、パンを通して人と密接な関係を築くことを目的として開始されました。しかし、狭いスペースでどれだけのパンを売ることができるか、そして前例が無い企画であったため、パン屋さんはかなり不安そうにしていたそうです。街の人の協力もあり、有名店、老舗店、自営業のお店と様々な店舗が参加し、初回は大雨であったのにも関わらず大盛況で終わりました。

開催を重ねるにつれ、パンまつりの目的の一つとしてパンの売上の一部を社会福祉協議会へ寄付、協賛金で購入したパンをフードバンクへ寄付し、八王子の子供食堂に届けているなど、地域の問題解決といった福祉の面も大きくなっていきました。そして賀澤さんは「一坪という小さいスペースでも社会の役に立つことができる。やり方が分からないからできないということはきっと無い。それに地域で起こっている問題は他人事じゃないからずっと続けていきたい」とお話ししてくださいました。

地域で起こっている問題だけでなく、今起こっている様々な問題を他人事にし続けない努力はとても難しいと思います。それでもパンを買う行為に、自分にも他人にもメリットがあるという仕組みは、皆が嬉しくなれる素敵なシステムですよね。私も今回のパンまつりで何か買ってみようと思います。

また、今回の開催でお客様に楽しみにしてほしいことは何かを聞くと、保護猫の支援をしているパン屋さんと、去年オープンしたばかりのメロンパン屋さんが初めて出店するので、それを楽しみにしてほしいそうです。

八王子市の方々は地域に対して愛着を持ち、地域のために頑張っている街であることを改めて感じました。本当に素敵だと思います。一坪という狭いスペースに並べられている素敵なパンを通して、地域の方たちとの心を繋ぎ、地域の問題解決へと貢献していくパンまつり。賀澤さんのとびきりの笑顔とパンの良い匂いにもきっと心が温まります。ぜひ一緒に楽しみましょう。



「挑戦を続ける八王子一坪パンまつり」N・N

  615日から20日までの6日間、日本一小さなパンの祭典と銘打った「八王子一坪パンまつり」がチャレンジショップはちチャレにて開催されます。この一坪パンまつりは今回で第10回を数え、イベントを主催する賀澤志帆さんに話を聞きました。

 一坪パンまつりの第一回の開催された20175月当時、世間ではパンまつりがブームとなっていましたが、本来主食であるパンが非日常的に消費されていることへの違和感から、お店とお客さんのつながりを重視した、パンをより身近に感じられるイベントとしてスタートしたといいます。しかし実は第一回の開催時点では、主催者の賀澤さんにはパン屋を営む知り合いはおらず、こうした小規模でのパンまつりの前例もない中での挑戦でした。それでもイベントは大成功を収め、以降、継続して開催されるようになったそうです。

 一坪パンまつりでは毎回新しい挑戦があり、第一回目の開催はまさしく新しい挑戦でした。第二回はとなりわ中庭マルシェとの同時開催という早くも果たし、第三回、第四回は二ヶ月連続での開催、第五回、第六回ではそれぞれスタンプラリー企画を実施。コロナ禍を挟み、第七回の復活の際には八王子古本まつりに出張出店し、“一坪じゃない”パンまつりとして開催、第八回に本再開し、第九回にははちチャレ自体が移転して初の開催となりました。こうして毎回新たな挑戦を続けているのが八王子パンまつりの特徴です。

 記念すべき今回の第十回では、新たにノボリを作ったり、今回の売り上げの一部は社会福祉協議会へ寄付するといいます。これは街の消費者とパンを売る生産者とそうした事業主の三者が社会の中で無関係ではないこと、また一坪という小さな規模で続けるパンまつりでも社会に貢献することができるというメッセージがあるのだそう。今後は地域の子どもも協力して参加できるようなコラボレーションも考えているそうで、子どもたちの職場体験の場や社会とのかかわりの場としての教育的な活動も視野にあると聞きました。

お話を聞いて、パンという日々食べるものだからこそ、こうして身近な社会を支えていくことができるような気がしました。毎回挑戦を続け、今後も挑戦を続ける八王子一坪パンまつり、私も一消費者としてぜひ支えていきたいイベントです。


「笑顔広がるパンまつり!」K・D

はじめまして。文学部3年生のKDと申します。今回はパンまつりの主催者である賀澤さんにお話しを伺いました。私は学生ライター部としてはじめての取材なので少々緊張していました。しかし自己紹介のおり、賀澤さんにビクビクしながら私の名前を伝えると、「じゃあ、Dちゃんだ!」と生命力あふれる笑顔でそう呼んでくれました。緊張どころか、賀澤さんの気立ての良さに圧倒され、すぐに打ち解けることができました。
 その賀澤さんにパンまつりを開催したきっかけをお聞きしました。八王子では空き家対策として「一坪チャレンジショップ・はちチャレ」がオープンされます。そのPRもかねて賀澤さんが携わることになり、はちチャレでこの日本一小規模なパンの祭典が開催されます。 空き家問題は八王子だけでなく、地方の過疎化する地域にとって大きな問題になっています。この問題の答えとしてはちチャレの例が活用されれば、空き家であったところがイベントの会場として地域交流の基点となり、さまざまな地域課題の解決に役立つかもしれません。そのようなお話を伺い、私は「八王子型空き家対策」(造語)にとてもロマンを感じました。
また今回のパンまつりの寄付活動も、フードバンク団体を通じて子ども食堂等へ、さらに初の試みで社会福祉協議会にも寄付されるそうです。このように、地域の課題と直に向き合い果敢に行動されているからこそ、人から愛されているまつりになっているのだと思いました。
 そして今回のパンまつりで、節目の10回目を迎える心境をお聞きすると、「商店街の皆さんや、協力してくださるパン屋さんなど、皆さんのおかげでできている。10回目というのは結果であり、節目だからこそ、これから恩返ししていきたい。より地域と密着し、笑顔を増やしていきたい」と仰っていました。
 コロナの束縛状態からやっと抜け出せてきた近頃、これからはさらにどう人と人をつなげていくかに焦点が当てられていくと思います。この「日本一小規模なパンの祭典」からパンと人がつながり、さらにそのパンで笑顔になった方々が、さらに笑顔を増やしていく。そして八王子の笑顔が日本へ、世界へ広がっていく。そのような可能性をこのおまつりは秘めている、と勝手ながらに考えてしまいました。みなさんもぜひパンで笑顔になってみてはいかがでしょうか。


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