ASAメールvol207 2022年12月16日

 



「彩り鮮やかなライター部の一年」UI

 

皆さん、こんにちは。UIです。寒さが冷え込んできて冬本番ですね。八王子の寒さは骨の髄まで染みる感じがします。皆さま、体調には気を付けてくださいね。

今回は今年一年の取材を振り返りながら、印象に残った取材をお話しさせていただきます。今年度は富士美術館さん、創輝さん、八王子織物組合さんなど、たくさんの方へ取材をさせていただきました。富士美術館では、柿の木プロジェクトというイベントに参加し、富士美術館に植樹された被爆した柿の木の子どもを通して、原爆や戦争に考える機会を頂きました。また、柿の木の子どもの植樹は世界中で行われており、宗派の違う子供たちが一緒に植樹を行ったという話が印象的でした。創輝さんでは、桑の葉を粉状にした創輝王について取材をさせていただきました。世界へと羽ばたきたい、八王子の新名物として名前を確立したい、そして、美味しくて健康なものを皆さんにお届けしたい、という社長やスタッフさんたちの熱意が今も心に残っています。また、創輝さんとは一緒に、まちなか休憩所八王子宿で催し物を行い、皆さんに桑都としての八王子の魅力をお伝えしました。ご来場いただき本当にありがとうございました。

そのような中、今年一番印象に残った取材は高齢者あんしん相談センター追分 菊地さんへの取材です。菊地さんは、認知症や高齢者の方その家族が少しでも暮らしやすい街にしていくための知識や想いをお話してくださいました。認知症の方は最初から何も出来なくなるわけでは無いけど、心の奥底では無くなっていく記憶が怖くて生きる希望さえも失っていく。そして、何より認知症だから、という偏見が恐ろしい。この事実が未だに私の胸を突き刺さっています。心の病の偏見に加え、気分の不安定さにより生きていくことが辛いという気持ちが分かるからです。私はこの取材のあと、認知症で薬を飲まない祖母を母が叱っていたことを思い出したり(今は祖母に対して、母親は温厚な態度で接しています)、「ミシンと金魚」という本を読んでみたりして、ある一つのことを思いつきました。それは、認知症で悩む高齢者と心の病で悩む若者の小説を書くということです。そういう小説はきっとまだ世に無いし、高齢者の方がどういう風に記憶が無くなっていくのか、周りの家族は記憶が無くなっていくことに対して、どんな気持ちになるのか。認知症の方と関わっていくことで若者はどう生きていくのか。そしてこれを書いたとき、きっと誰かの偏見や世界が変わると思います。世に出るかどうかは分かりませんが、出せるように頑張ります。菊地さん、そしてオレンジガーデンプロジェクトについて教えてくださった読者さん、ありがとうございます。

また、5月にはASAメールが200号へ到達しました。ASAメールの歴史の中に今の自分はいて、学生ライター部で記事を書き、読者の皆さんに出会っているという縁に不思議な気持ちになります。来年度は四年生になり、携われる機会は少なくなるかと思いますが、ASAメールが大好きなので無理しない程度で取材へ行き、取材で出会う新たな世界のわくわくを読者の皆さんと楽しんでいければと思います。今年一年、ありがとうございました。来年度もよろしくお願いいたします。

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